配偶者の不貞相手を配偶者と一緒に訴える際の裁判所は?手続きは?

不貞行為を原因として配偶者に対して離婚訴訟を提起する場合に、その不貞相手に対して別個に慰謝料請求の訴訟を提起しなければならないというのは、訴える側としても手続きや訴える裁判所の数が増えてしまいとても煩雑であり手間に感じられます。ではこうした際に法律上のよい手立てはないものでしょうか?

実は、これが存在するのです。

離婚訴訟の請求原因である事実(たとえば、不貞行為)によって生じた損害賠償(慰謝料)請求事件は、離婚訴訟と同一の訴えとして家庭裁判所に訴えることができます。つまり、不貞配偶者に対する離婚訴訟と一緒に不貞相手に対する慰謝料請求訴訟を提起することで、二つの訴訟を一本化して、家庭裁判所で審理してもらうことが可能となるのです。

もっとも、不貞配偶者に対して離婚訴訟を提起しない場合は、不貞配偶者及び不貞相手を共同被告として慰謝料請求訴訟を地方裁判所に対して提起することになります。

また、不貞配偶者についてはとりあえず法的手段を留保しておいて、とりあえず不貞相手に対してのみ慰謝料請求訴訟を地方裁判所に対して提起することもできます。

なお、不貞配偶者と不貞相手が共同被告として訴えられた場合、それぞれ別個に代理人弁護士を依頼して選任することができますし、二人で同じ弁護士を代理人に選任することもできます。実際は、弁護士費用を節約したりコミュニケーションの手間をできるだけ省くという観点からでしょうか、後者を選択する場合が多いようです。

ご自身の検討されている、あるいは抱えられている離婚訴訟や慰謝料請求訴訟について詳細をお知りになりたい方は、お気軽に弊事務所までご相談頂ければと思います。

コラム:離婚・男女問題

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