事例15 5年来の遺産分割事件を調停和解で解決した事案
ご相談・ご依頼のきっかけ
ご相談者様(長女) は40代女性、その弟(相手方)が30代の2人兄弟。お母様が既に離婚されているので、相続人はご相談者様と弟の2人。5年以上前に亡くなったお父様の相続をめぐってお父様が亡くなった翌年から遺産分割の交渉を受任しました。ところが、遺産分割協議書の作成がある程度進んだところで一時期相手方代理人の弁護士と連絡が取れなくなるなど(理由不明)、交渉は難航を極めました。
平成28年に入って相手方代理人が交代し相手方の方から遺産分割調停を家庭裁判所に申立て。ご相談者様の手続代理人として調停手続も受任しました。
事件概要
(1)お父様が生前お持ちになっていた実家土地建物の売却及び(2)お父様名義の預貯金の解約と分配が主な調停事項となりました。
結果
(2)の預貯金の解約と分配にあたって、最初相手方は実家土地建物の管理に要した費用として一定額を相手方が余分に取ることを主張していましたが、相手方による管理の内容が不明確であることや管理の必要性に対する疑問を主張し、相手方の主張を取り下げさせました。
その後無事に調停和解が成立しました。
解決のポイント
交渉段階で遺産分割協議書の作成がある程度まで進んでいたことで、引き続く遺産分割調停もある程度争点が整理された段階からスタートすることができました。相手方が実家土地建物の管理費用として掛かった分を遺産から余分に取りたいという主張に対しては、相手方による管理の内容が不明確であることや管理の必要性に対する疑問を主張し、相手方の主張を取り下げさせることに成功しました。
受任から事件解決までの期間
遺産分割調停申立てから約1年