平均的な子どもよりも養育にお金のかかる事情を持つ子。養育費はUPできる?
養育費の金額は、基本的に権利者と義務者それぞれの収入額、子どもの人数、それぞれの年齢などの要素から概算されます。そこでは原則的に、実際に権利者が子どもを養育するのにどれだけの費用がかかっているのかは関係してきません。しかし、子どもの側に一般的な子どもの養育よりも余計に費用がかかるような特別の事情がある場合、そういった事情を反映させて義務者の支払うべき養育費の金額が引き上げられる場合があります。今回は子どもにそういった事情がある場合について見てみたいと思います。
1 子どもに持病や障害がある場合
子どもに持病や障害があるといった事情は、子どもの福祉の観点から、それによって教育費用や医療費が余計にかかっていることを権利者が立証さえできれば、実際に養育費の金額を引き上げる要因とされる場合が多いようです。
2 子どもが私立学校に通っている場合
子どもが私立学校に通っているといった事情も、それによって子どもの学費が実際にどの程度上がっているかという点を権利者が立証さえできれば、実際に養育費の金額を引き上げる要因とされる場合が多いようです。
3 子どもが塾や習い事に通っている場合
子どもが塾や習い事に通っているといった事情は、特に養育費を引き上げる要因とはならない場合が多いようです。通わせる必要性が学校と比較すると一段落ちるということだと思われます。もっとも、離婚前から子どもを塾や習い事に通わせており、それについて義務者の意向が離婚前から強く働いていたということであれば、例外的に塾や習い事の費用であっても養育費に上乗せできる要因となりそうです。
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